1948-01-29 第2回国会 衆議院 議院運営委員会 第7号
ゆえに、たとえ今の内閣と反対の者が政府をとつても、この道さえふさいでおけば、司法官憲すなわち檢察官憲のほしいままなる行動はできない。もしこの前例を一つつくつてこの関門を破つてしまいますと、これはすなわち議会の先例になると同時に、司法官憲の前例になるのではありませんか。ゆえにわれわれはこの点を憂うる。一片の親告によつて、一片の投書によつて、この問題をかくまでに展開せしめた。
ゆえに、たとえ今の内閣と反対の者が政府をとつても、この道さえふさいでおけば、司法官憲すなわち檢察官憲のほしいままなる行動はできない。もしこの前例を一つつくつてこの関門を破つてしまいますと、これはすなわち議会の先例になると同時に、司法官憲の前例になるのではありませんか。ゆえにわれわれはこの点を憂うる。一片の親告によつて、一片の投書によつて、この問題をかくまでに展開せしめた。
その結果犯罪であるかどうかについては、これは無論われわれは檢察官憲にこれを移送することができる。ここに独立した機関が衆議院においてもう現にできておる。それならば何も片山総理に御苦労をかけてこんな所にひつぱり出さぬでも、まだ解決の途があるのじやないかと思う。殊に一つの事柄を司法官憲もやり、衆議院もやるというようなことは、まことに煩瑣でもあり、また穏やかでない。
從つてこの問題は単なる檢察官憲の捜査上の手続のみによつて、私はこれを理解することはできない。三十有余名は、現在この衆議院を構成しておるところの相当の数でありますから、私どもはこの問題は、政治問題として取扱わねばならぬ部面が相当あると思う。
然るに憲法の改正により、基本的人權保障の要請から、檢察官憲の強制權の行使に著しい制限を設けられ、從來に比して非常に限られた期間内に事件を處理せねばならぬことと、公判の審理を要する事件の増加及びその審理樣式の複雜化に伴つて、公判立會のために多くの時間を要すること等から、檢察官の現在の定員では非常な不足を告げている。